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テレワークに監視は必要?|働き方の変化にマネジメントはどう対応すべきか

テレワーク下では、マネジャーとしては、「メンバーがサボっているのでは?」というのはどうしても心配になるところ。
そんなニーズがあってか、テレワークの監視サービスなるものも登場してきました。zoomを常時つけっぱなしで働いている(監視されている)なんて声も一部では聞こえています。
テレワークでは、監視をしないとマネジメントできないのでしょうか?
今回は、テレワーク下のマネジメントで持つべき考え方について解説します。

目次

オフィスワーク時のマネジメント

「監視」という発想の背景には、これまでのオフィスワーク環境が影響しています。
オフィスワークの場合、組織メンバーは近い席に配置されているため、ちょっと振り向けば、メンバーが何をしているかが分かりました。手が動いてなければ「集中してる?」と声をかけることもできました。
メンバー同士も互いの仕事ぶりが見えるので、サボってるメンバーがいれば注意でき、評価の妥当性もそれほどずれない状態になっていたと思います。
オフィスワークは、目の前のメンバーの働きぶりを見て育成・指導するというマネジメント手法がスタンダードになりやすい環境だったと言えます。

いざテレワークとなると、これまでのようにメンバーの働きぶりをタイムリーに把握することは困難です。
この環境の変化に対して、これまでのマネジメント手法を固定的に考えると、監視という発想が生まれます。

動機づけとは?|外発的動機づけと内発的動機づけ

メンバーにやる気を出して働いてもらうための「動機づけ」の方法は多様です。
今回は、外発的動機づけ/内発的動機づけに分けて考えてみましょう。

監視は、外発的動機づけです。
「見られているからちゃんと仕事をしなければ!」という動機づけとなり、メンバーは自身の評価を下げないために働きます。
「サボらずちゃんと働いてもらう」という目的は果たすことができます。
一方で、「監視しないとサボると思われている」とメンバーに感じさせ、信頼関係にとっては悪影響となります。
また、外発的動機づけは、「長続きしない」「目的に対して手段を選ばなくなる」などのデメリットがあると言われています。
監視をかいくぐる方法を考えるメンバーも出てくるかもしれません。

対する「内発的動機づけ」とは、メンバー自身の内面に沸き起こる意欲による動機づけです。
そんなの元々仕事が好きか、たまたま興味ある仕事ができているかで、コントロールできないと思われる方もいますが、内発的動機づけを生み出す方法はあります。

自己決定がやりがいにつながる

やり方が決まったタスクを手順通りにこなす仕事と、やり方は自由な仕事だと、後者の方が面白いと感じる人が多いと思います。内発的動機づけに至るまでの道筋をまとめた「自己決定理論」でも、やりがいを感じるには「自律性=自己の行動を自分自身で決めることに対する欲求」が特に重要と言われています。

マネジャーからは、期待する成果や到達目標を示すようにしましょう。それを達成するための方法は、メンバーに任せ、メンバー自身が考え決めた行動計画について報告を求めてみてください。 こうすることで、メンバーは「自身で決めた計画」となるので、その行動に対して責任感が生まれます。
PDCを回すために週次で1on1ミーティングを設定して振り返りを行えば、常時監視をしなくても早期に軌道修正できるでしょう。
(参考)1on1ミーティングとは / テレワークのマネジメント

コロナの影響で、テレワークができる環境整備が一気に進みました。仕事の進めづらさなどマネジメント課題は多いと思いますが、メンバーにとっては一種の権利のような認識でテレワークをしたいという声は高まると思います。

テレワークにおけるメンバーのモチベーション維持は、避けては通れない道です。テレワーク環境に合ったマネジメント手法へのシフトが重要です。「監視」をせずに、メンバーにちゃんと仕事をしてもらう方法として、自己決定でやりがいを生むことを考えてみてはいかがでしょうか?

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