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1on1ミーティングの始め方|1on1とは?

目次

1on1ミーティングとは?

1on1とは「上司と部下が1対1で行う定期的なミーティング」のことです。
2022年にリクルートマネジメントソリューションズが発表した調査によると、従業員100名以上の企業での1on1ミーティングの導入率は半数を超え、多くの企業で導入が進んでいます。

1on1は、部下の現状や悩み、キャリア等を理解し、対話を繰り返すことで問題解決や気づきによる部下の成長をサポートする時間です。
1on1は、比較的短いスパンで定期的に実施されます。週に1回、最低でも月に1回実施します。
従来からある半期に一度の評価面談のような、部下を評価することを目的にしたものではありません。

従来の面談では上司の発言量が多く、上司の質問に部下が答える一方向のコミュニケーションになりがちでした。
1on1は、上司と部下の「対話型コミュニケーション」です。
上司が報告を求め、指摘する「管理のための時間」ではありません。
評価のような堅苦しい雰囲気ではなく、フランクな雰囲気の中で行い、部下の考えや価値観を引き出します。

部下の成長をサポートするための時間であり、1on1が終わったあとに、部下が「話してよかった」と思える状態が理想です。

元々は米国のシリコンバレーの企業で始まり、現在はヤフー、ソニー、楽天などの大手企業からベンチャーや中小企業まで幅広く採用されています。

1on1の導入が進む背景

さまざまな環境変化から、管理職はこれまでより難しい環境でのマネジメントを求められるようになりました。

管理職を取り巻く環境変化
  • 働き方改革による生産性向上
  • 単純作業の自動化による創造的仕事の増加
  • 働き方や価値観の多様化
  • 不確実な時代で変化が求められる
  • 採用難により社員の離職防止が求められる(退職理由1位は上司との関係性)
  • 背中を見て育て、のマネジメントは通用しない時代
  • 従業員エンゲージメント向上が求められる
  • 転職が当たり前の時代

さらに働き方や価値観が多様化するなかで、マネジメントの難易度は格段に上がっています。
上司が一方的にアドバイスできない、しても聞き入れてもらえないといった状況が生まれています。

これまで日本企業における上司と部下の関係性は、上司が一方的に指示・指摘する「指示・命令型のマネジメント」でした。
上司・部下の間での1対1の決まったコミュニケーションは、半年に1回の評価面談が主流でした。
ネガティブな指摘も多く、上司との面談は良い印象のものではありません。
部下が話したくなるような雰囲気ではなく、お互いを理解するには短すぎる時間です。
半期に一回では、メンバーの日々の仕事意欲を高めることはできず、変化に対応するにはスパンが長すぎます。

上司は部下の主体性を引き出し、意欲を高め、変化に柔軟に対応する必要があります。
毎週や隔週といった短いスパンで定期的に部下と対話する「1on1」は、部下の価値観を尊重しながら、意欲を引き出し、成長を支援する手法です。
1on1は、今の時代にあった効率的・効果的なマネジメント手法として、導入が進んでいます。

1on1の基本的なやり方

1on1の基本的なやり方
  • 頻度:週1回〜隔週1回(少なくとも月1回)*定期的に
  • 時間:1回30分程度(難しい場合は15分でも時間をとることが大事)
  • 目的:部下のための時間(部下の成長、目標の達成、タイムリーなフィードバック、信頼関係構築)
  • ポイント:キャンセルではなくリスケジュール、事前にアジェンダを共有

部下のための時間として定期的に実施するのが1on1の基本で、1回あたりの時間や頻度は無理ない範囲からスタートで構いません。

今の業務に「追加」と考えるのではなく、必要に応じてメンバーと会話しているものを、予めスケジュールを確保するスタイルに切り替えると考えましょう

「毎週1人ひとりに30分も時間を取れない」という声もありますが、メンバーが8人だとすると週に4時間、月に16時間で、実は業務時間の10%程度です。

現状でも、部下とのコミュニケーションに10%以上の時間を使っているのではないでしょうか?

その時間を、定期的な部下とのコミュニケーション(1on1)に振り向けることで、より効果的・効率的なマネジメントへ切り替えていこうというのが1on1です。

1on1の始め方

1on1を実施してみようと感じていただいた場合、どうやって始めるか?が気になると思います。
これから1on1を始めようとするときのポイントは、3つです。

1on1を始めるときのポイント
  1. 1on1の目的を明確にし、アジェンダ・質問を用意する
  2. 部下に「なぜ1on1をやるのか」をきちんと伝える
  3. 定期的な予定として、先の日程まで予定を押さえておく

1on1を実施する際のポイント

1on1の目的を明確にし、アジェンダ・質問を用意する

1on1は、部下を理解し、部下の成長を支援する場です。
ところが実際にはじめてみると、頭では分かってはいても、ついつい目の前の仕事の話になりがちです。それを防ぐためにも、予めアジェンダ、質問を用意しておきましょう。

部下に「なぜ1on1をやるのか」をきちんと伝える

いきなり上司から面談が組まれたら、部下は何か悪いことをしたかと不安になるでしょう。
「なぜ1on1をやるのか」をきちんと伝えましょう。そうすれば、部下は自分のために時間をとってもらえたとポジティブに捉えることができます。

定期的な予定として、先の日程まで予定を押さえておく

1on1は、定期的に開催するものです。予定が埋まってくると予定を合わせるのが大変になります。先の日程まで予定を押さえるようにしましょう。毎週月曜日の午後など、固定してしまうのも1つの手です。
他の予定が入ってしまった場合は、スキップすることはせず、必ず再調整するようにしてください。


いかがでしたでしょうか?
次回は、1on1で具体的にどんなことを話せばよいのか、具体的なアジェンダや質問例についてご紹介します。

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